Ultimate Hacking Keyboard 60 v2に関する所感

Ultimate Hacking Keyboard 60 v2のレビュー的ななにか

2023年にそれまで使っていたThinkPad USB トラックポイントキーボードに別れを告げ(無論手元には大事にとってある)、 Ultimate Hacking Keyboard 60 v2というキーボードに切り替えた。 これはいわゆる分割(左右分離)できるタイプのキーボードであり、専用のモジュールを追加して機能拡張できるというのが特徴となっているキーボードである。

当時、キーボードを切り替えたことはなかなかインパクトがあったので、次のような記事を書いていたようだ。

My New Gear...UHK - ひとりしずかに。

元々トラックポイントポインティングスティック)がついていないキーボードなぞまかりならん、という派閥であったため Ultimate Hacking Keyboard 60自体はよさそうという思いはあったもののなかなか手を出すには至らなかった。 後述するモジュール等もセットにするとなかなかの費用となるためである。 幸いにして、Debianプロジェクトから費用の一部支援が受けられることになり、手に入れることができた。 *1

2年ほど経過してどうだったかをいくつかふりかえってみたい。

なお、Ultimate Hacking Keyboard 60 v2は次の仕様のものを当時入手した。

当時から変更しているのは次のとおりである。

キースイッチ

元々付属していたキースイッチ(Kailh Silent Pink)もよいスイッチだけれども、ほぼ一部(modifierキーあたり)にしかもう使っていない。かなりの部分を置き換えた。

数字キーに関しては、あれこれ混載した状態になっている。 Kailh Super Speed SilverとかGateron G Pro 3.0 Silverあたりとまだ定番がない。

キースイッチはリニアもしくはサイレントリニアのものを時折試してみたりはしているが、 TTC Frozen SilentやKailh Deep Sea Isletがを超えてくるものはなく、個人的な定番になっている。

キーキャップ

さまざまなキーキャップをあれこれ試している。 とはいえ、デザインを変えるというよりかは、キーキャップのプロファイルを変更してあったものを探そうとしている。 標準でついていたOEMプロファイルのキーは、キーキャップの幅が特殊な右端列のキー以外はほぼ使っていない。

これまでいくつか試したプロファイルは次のとおり。

  • OEM: 可もなく不可もなくという印象。世の中のキーボードはたいていこれなので違和感は皆無。
  • ASA: ちょっとキーキャップの高さがありすぎる。指先がひっかかり、やや打鍵が疲れる印象。打鍵音は低めで良い。
  • XVX: キーキャップの高さが低く、傾斜がきつめに感じた。数字キーを打鍵するときに、自分は誤爆しがちだった。
  • MDA: あまり印象に残っていない。
  • Meow: たとえば、Meow Keycapsみたいなやつ。これはプロファイル云々というより猫ありきでつい買ってしまった。
  • MOG: やたらまるっこく、他のキーキャップとはまるで違う打鍵感を提供する。慣れがかなり必要だが、変すぎて楽しい。

キーキャップは世の中にこれほどプロファイルがあるというのが新鮮であった。 あれこれ試している最中で、いまはMOGプロファイルのキーキャップを使っている。

結局のところ、あまり合わないなというASAプロファイルのキーキャップを除いてローテーションして、打鍵感の違いを楽しんだりしている。

総評的なメモ

使い始めのときから印象が変わっていないものもあれば、使い込んでいくうちに気になってきたものがある。

  • 当時は肩こりに悩んでいたので、分割型キーボードであるUHK 60 v2にしたのはよかったと今でも思っている。 たまにノートPCであったり、トラックポイントキーボードに戻って長めの作業をするとやっぱり肩がこるので、自分には切り替えたことがよかったんだろう。分割できるキーボードがあうかどうかは人にもよるとは思う。
  • 付属のモジュラーケーブルは短すぎる。使い勝手が悪いので、モジュラーケーブルを長めのものに交換する必要があった。モジュラーケーブルがあんまり一般的でなくなりつつあるので、ここはちょっと新規の人にはすすめづらいポイントかもしれない。
  • モジュラーケーブルを長いやつに変更すると、ファームウェアの更新にしくじる。ファームウェアの更新は付属していた元のモジュラーケーブルでやらないと駄目なのはちょっと不便である。
  • キーキャップをあれこれ交換して楽しんでいるが、右端一列(Backspace, Enter, Shift, Ctrlとか)はキーキャップの幅が0.5Uほど一般のものとは違うので、そこだけ置き換えられないのが一貫性がなくてちょっと不満である。
  • キークラスターモジュールについている、トラックボールも意外と便利で活用している。左手だけでスクロール操作できるため。ただし、最近空回りして反応しなくなることが増えたので適宜メンテナンスは必要かもしれない。
  • テンティングありで使っているのだけれど、傾きをささえるゴム足パーツがちょっとぐらつきやすい。Riser 60みたいに専用なやつを使ったほうが安定するかもしれない。

細かな不満はあれど、すごくよくできているので、今後も使い続けることだろう。 勢いあまって、Ultimate Hacking Keyboard 60入門という薄い本を書いたくらいには気に入っている。 トラックポイントポインティングスティック)が必須で分割できるキーボードを使ってみたい人には推奨できる。 でも、そうじゃないひとは、きっとこれじゃなくていい。

Debianプロジェクトから支援を受けたこともあり、Debian関連のバグ報告やらパッケージメンテナンス等、日々の開発作業を支えるなくてはならない道具となっている。 願わくは支援を受けたぶんくらいにはDebianプロジェクトに還元できていたらいいなと思う次第である。

UHK 80という80%レイアウトの新モデルがでたけど、私はこのままUHK 60 v2で生き延びていくつもりである。

*1:Debian Reeimbursementというしくみがなかったら、UHK 60を入手しようとは多分ならなかったはず。送料とかもろもろで当時$585.90とかだったはずなので、なかなかである。