先日、Gandi.netはドメインに付帯するサービスであったメールボックスを今後提供しないことをアナウンスしました。
従来のメールボックスは2023年11月30日をもって終了します。 従来のメールボックスは2つのメールアドレス(容量は3GB)が使えたのでよかったのですが、今後は有料となるようです。
この記事を書いている時点では、FAQでアナウンスされているメールボックスの移行ツールはまだ提供されていません。(7/13予定のため)
Aレートだと標準プランだと$3.99で、Eレートだと$2.99。 日本円だと、Aレートの標準プランだと44円/月で、Eレートだと329円/月。 Eレートのほうがなぜか妙に安いことになっていますが、日本向けページは間違ってますね。
英語ページを参照すると、Aレートだと439円/月、Eレートだと329円のようです。メールボックスの容量も3GBから10GBに増えるとはいえ、 従来同様複数メールアカウントをGandiで維持するのは、ちょっと割に合わない感じになってしまいます。
Debian開発者だとEレートでメールボックスも使えるというメリットがあったのでGandiを使っていたのですが、 メールボックスを追加購入しないといけないというのでは、昨今の円安もありあまり嬉しくなくなってしまいました。
ドメインを複数契約しているので、ひとまずドメインだけはGandi管理のままにしておきますが、メールボックスは移転することにしました。 これまでお手頃価格かつ安定したサービスとして利用させてもらっていたのでちょっと寂しい気持ちです。
このへんの既存顧客向けのサービス内容の変更は、Gandi.netがYour.Online傘下?になったというのも影響しているんでしょうか。
いずれにせよ、これまで利用したことのあるさくらのメールボックスに移行することにしました。 年額1048円とお手頃なのも決め手になりました。
Gandi.net側で実施すること
- Gandi.netでMXレコードをexample.sakura.ne.jpに向ける (xxx.sakura.ne.jpというメールサーバーが割り当てられる)
- 従来のメールボックス向けのMXレコードは優先度を下げておく
たとえば以下のような感じにします。
@ 10800 IN MX 10 example.sakura.ne.jp. @ 10800 IN MX 50 fb.mail.gandi.net. @ 10800 IN MX 70 spool.mail.gandi.net. @ 86400 IN TXT "v=spf1 a:example.sakura.ne.jp include:_mailcust.gandi.net ~all"
さくらのメールボックス側ですること
- さくらのメールボックスを契約する
- さくらのメールボックスのコントロールパネルの「ドメイン/SSL」>「ドメイン新規追加」>「他社で取得したドメインを移管せずに使う」を設定する
- これにより、example.sakura.ne.jpのAレコードと、www.example.sakura.ne.jp mail.example.sakura.ne.jp mail.example.sakura.ne.jpが登録される
- さくらのメールボックスのコントロールパネルの「メール」>「メール一覧」>「新規追加」でドメインごとのメールアカウントを追加する
あとは、メールクライアントを下記基本仕様にしたがって設定しておけば完了です。
メールクライアントで溜め込んだメールを新メールサーバーにIMAPで経由でコピーするのが面倒だったものの比較的すんなり移行できました。
オフトピですが、さくらのメールボックスのサーバーってFreeBSDなんですね。
この記事はUltimate Hacking Keyboard 60で執筆しました。